FCPAガイド
原資料の版と更新資料
資料確認日:2026年10月11日(下記資料の版・公表状況)
以下の本文は、FCPAガイド初版(2012年)のコンプライアンス・プログラムに関する参考訳です。DOJ・SECは2020年7月に第2版を公表し、DOJは2024年12月13日にFEPAに関する追補を公表しています。現在の実務では、第2版に加え、その後の執行方針を確認する必要があります。
- FCPA Resource Guide 第2版(2020年7月)・FEPA追補(2024年12月)
- 企業コンプライアンス・プログラムの評価(ECCP、2024年9月改訂)
- FCPAの捜査・執行ガイドライン(2025年6月9日)
- 企業執行・自主申告方針(2026年3月)等のDOJ公表資料
本文中の訴追判断要因の数や調査データは初版当時の記述です。現行の執行方針や個別案件の判断は、上記一次資料と適用法令に照らして確認してください。
FCPAガイド初版(2012年)の参考訳
会社のコンプライアンス・プログラム
世界市場において、効果的なコンプライアンス・プログラムは会社の内部統制には極めて重要な要素であり、米国海外腐敗行為防止法(FCPA)違反の検出と予防には不可欠です。効果的なコンプライアンス・プログラムは会社の特定のビジネスと、当該ビジネスに関連するリスクに適合したものです。それらのプログラムは動的であり、ビジネス・市場の変化とともに進化するものです。効果的なコンプライアンス・プログラムは「倫理的行為および法律の順守へのコミットメントを奨励する組織文化」を推進するものです。 こうしたプログラムは会社の評判を守り、投資家の価値と信頼を確実にし、商取引における不確実性を低減し、会社の資産を保証します。十分に練られ、熟慮の末実施され、かつ一貫性をもって強化されたコンプライアンスおよび倫理プログラムは、FCPA違反を含む不正の防止・検出・修正および報告を促進します。 会社が自己報告をしたか・協力的か・適切な修正行動をとったか、という検討に加え、 司法省(DOJ)および証券取引委員会(SEC)はまた、あるとすればどのような行動がとられるべきかを決定する際、会社のコンプライアンス・プログラムの妥当性を考慮に入れます。同プログラムは、訴追延期合意 (DPA) または訴追免除合意 (NPA) および会社執行猶予の条件で、DPAまたはNPAの適切な期間を通して告訴か否かの決定に影響を及ぼす可能性があります。 それはまた往々にして違約金額・モニタリングあるいは自己報告の必要性に影響を及ぼします。 上記のように、SECのシーボード・レポートは、会社が効果的なコンプライアンス手順を構築していたか否かを含む不正の発見に先立ち、とりわけ会社の自己管理に焦点を当てています。 同様に、DOJの「企業追訴の諸原則」で規定されている9つの要因のうち3要因が、直接的にせよ間接的にせよ、社内の不正行為の広汎性、会社の既存のコンプライアンス・プログラムの存在および効果・会社の修正行動を含むコンプライアンス・プログラムの設計・実施に関連しています。DOJはまた、ガイドラインの§ 8B2.1に規定されている 連邦量刑ガイドラインの効果的なコンプライアンス・プログラムの要素を検討しています。これらの検討は、会社がすべての違反を防止できないことが、必ずしも特定の会社のコンプライアンス・プログラムが一般的に効果的ではなかったわけではないという認識を反映するものです。DOJおよびSECは「会社の従業員によるすべての犯罪行為を防止できるコンプライアンス・プログラムは存在しない」ことを理解しており、また会社に完璧な基準を守らせようとしているわけではありません。設計および誠実な実施・執行を含む会社のコンプライアンス・プログラムのアセスメントは、違反の発生があったのか、もしそうであればどのような対策を講じるべきか、という点に関する政府のアセスメントの重要な一部です。適切な環境においては、DOJおよびSECは自社の効果的なコンプライアンス・プログラムに基づいた会社の立件を拒否し、むしろ、たとえ当該プログラムが調査対象の原因となる特定のFCPA違反を防止できなかったとしても、効果的なコンプライアンス・プログラムに対し褒賞が授与されることになるかもしれません。DOJおよびSECにはコンプライアンス・プログラムに対し定型式の要件はありません。むしろ、コンプライアンス・プログラムの評価に対し、常識的かつ現実的なアプローチを採用し、以下の3つの基本的な質問に関する照会をしています。 ・会社のコンプライアンス・プログラムはうまく設計されているか? ・そのコンプライアンス・プログラム誠実な内容と言えるものであるか? ・そのコンプライアンス・プログラムは功を奏しているか?効果的なコンプライアンス・プログラムの証明
個々の会社には、その規模および、中でもビジネスに関連した特定のリスクに応じた、それぞれ異なるコンプライアンスの必要性があるでしょう。 コンプライアンスに関して言えば、画一的なプログラムは存在しません。従って、以下の考察は、会社が自社の特定のビジネスニーズに適合するものは何であるかを自己決定する際、様々な要因を検討するであろうと認識した上で、DOJおよびSECが評価するコンプライアンス・プログラムの複数の側面への洞察を提供することを目的としています。 実際、中小企業は大手多国籍企業とは異なるコンプライアンス・プログラムを持つ可能性が高いでしょう。それはDOJおよびSECが会社のコンプライアンス・プログラムを評価する際に考慮に入れている事実の一つです。 コンプライアンス・プログラムは、チェックボックスにチェックを入れていくようなアプローチでは非効率的であり、何より効果的ではありません。 なぜなら各コンプライアンス・プログラムは組織の特定のニーズ・リスクおよび課題に適合するように策定されるべきであり、以下で提供する情報は、特定の会社組織に最適である会社のコンプライアンス・プログラムの独自のアセスメントの代用として考えるべきではありません。 結局のところ、慎重に設計され、真面目に実施され、公正に執行される会社のコンプライアンス・プログラムは—組織の規模の大小にかかわらず—その会社が一般的に違反を防止し、発生した違反を検出し、即座かつ適切に修正を行うことを可能にしています。上級管理職のコミットメントおよび腐敗に対する明確な方針
会社組織の中で、コンプライアンスは取締役会および上級管理職から始まり、その他の社員へと適切に方向づけられて行きます。 管理職と従業員は、企業のリーダーたちから手がかりを得ます。従ってDOJおよびSECは、「コンプライアンス文化」に対する企業のリーダーのコミットメントを検討し、このハイレベルなコミットメントがまたビジネスの中間管理職および全レベルの従業員によって強化・実施されるのかという点に関心を向けています。コンプライアンス・プログラムがうまく設計されていたとしても、社内の管理職が、明示的であれ黙示的であれ、ビジネスの目的を達成するために従業員を不正行為に関与するように促す等、誠実に実施されなければ効果的ではありません。 DOJ およびSECは、書類上では説得力のあるコンプライアンスを持ちながら、重大なFCPA違反を犯した会社に頻繁に出会ってきました。それは管理職が明らかな腐敗の兆候を目の前にしても、効果的にプログラムを実施しなかったためです。これは、積極果敢な販売スタッフがコンプライアンス担当社員の業務が効果的に行われることを妨害したり、上級管理職がコンプライアンス文化の実施より貴重なビジネスチャンスを確保することを気にして、販売チーム側に味方した結果生じた可能性があります。経済的利害関係が多くなればなるほど、管理職にはコンプライアンスよりも利益という誘惑も大きくなります。強固な倫理的文化は強固なコンプライアンス・プログラムをダイレクトにサポートするものです。倫理的基準を順守することで、上級管理職は中間管理職にそれらの基準を強化する動機付けができるでしょう。次に、従順な中間管理職は、その基準が組織の構造内すべてに到達するために努力するよう従業員を奨励するでしょう。要するに、FCPAおよび倫理的規則へのコンプライアンスは、上層部から始まらなければなりません。従って、DOJおよびSECは上級管理職が会社の基準を明確に述べているか・曖昧さのない用語で伝達しているか・細心の注意を払ってそれらを順守しているかおよび組織中に広めているか、という点を評価対象にしています。行動規範およびコンプライアンスの方針・手続き
会社の行動規範は、しばしば効果的なコンプライアンス・プログラム構築の基盤となるものです。 DOJ が起訴状の中で繰り返し指摘しているように、最も効果的な規範とは、従業員および会社を代表してビジネスを行っている従業員すべてに対し、明瞭・簡潔および利用可能なものです。 実際、海外の子会社の従業員がアクセスし理解するために現地の言語で書かれた規範を入手できないのであれば、効果的にコンプライアンス・プログラムを実施することは難しいでしょう。コンプライアンス・プログラムを評価する際、DOJおよびSECが検討する点は、会社が、行動規範が最新で効果的であることを確実にするための対策を講じているか・ 会社が定期的に規範を検討および更新しているか、さらに、社内のコンプライアンスに対する責任をまとめた方針・手続きを有しているか・ 適切な内部統制、監査実務およびドキュメンテーション・ポリシーの具体化した方針・手続きを有しているかならびに懲戒手順を示した方針・手続きを有しているか、を検討します。 このようなタイプの方針・手続きはビジネスの規模・性質およびビジネスに関連するリスクによって異なります。効果的な方針・手続きのためには、会社の製品・サービス・第三者代理店・顧客・政府の交流・業界および地理的リスクを含む会社のビジネスモデルの徹底的な理解が必要とされます。会社が対処する必要のあるリスクには、以下の外国政府との取引の性質・範囲が含まれます。外国政府職員への支払い・第三者の利用、贈答品・旅行および接待費・慈善および政治的寄付金・支払いの促進および迅速化などです。例えば、世界的にビジネスを展開している会社はウェブベースの承認プロセスを開発し、外国政府職員および個人の顧客に関して、明白な金額の上限・年間制限付きで日常的な贈答品・旅行および接待の検討・承認を行っています。このようなシステムの多くには、上級管理職あるいは社内法律顧問が適切な状況を知らされており、その状況において独自のリクエストを承認できるようビルトイン・フレキシビリティーが備わっています。このようなタイプのシステムは、適切に実施されれば、FCPA違反の可能性を防止・検出しつつ企業内のリソースを保全するよい方法なり得ます。実施された特定の方針・手続きに関わらず、これらの基準は社内のすべてのレベルの社員に適用すべきです。監督・自律性およびリソース
コンプライアンス・プログラムを評価する際、DOJおよびSECは、会社のコンプライアンス・プログラムの監督・実施への責任者として、組織内の一人または二人以上の上級役員を任命しているかという点も考慮に入れます。 当該個人は、組織内での適切な権限・管理職からの適正な自律性および会社のコンプライアンス・プログラムの効果的な実施を確実にする十分なリソースを有しているとされています。適正な自律性は一般的に取締役・取締役会(監査委員会等)などの組織の統治機関への直接アクセスを含みます。組織の規模・構造によっては、日々の運営責任が社内の他の特定の個人に委任されるのも適切かもしれません。DOJ およびSEC は、報告体制は組織の規模・複雑さによって変わることを認識しています。さらに、コンプライアンスに当てられるリソースは、会社の規模・複雑さ・業界・地理的領域およびビジネス関連のリスクによって変わるでしょう。会社が妥当な内部統制を有しているかを評価する際、 DOJ および SECが通常検討するのは、会社がその規模・構造およびビジネスに対するリスク・プロファイルを考慮した上で、十分なスタッフとリソースをコンプライアンス・プログラムに当てているかという点です。リスク評価
リスク評価は強固なコンプライアンス・プログラム策定には基本的事項であり、DOJおよびSECが会社のコンプライアンス・プログラムを評価する際、別の要因になるものです。汎用的なコンプライアンス・プログラムは一般的には、準備が不十分なもので、効果がありません。なぜなら、必然的にリソースはあまりにもまばらに広がっており、ハイリスク領域の不利益に対して、ローリスクの市場・取引にフォーカスしすぎているからです。大きな政府の入札・疑わしい第三者コンサルタントへの支払いまたは再販業者・販売店に対する過度の割引に焦点を当てる代わりに、控えめな接待・贈答への取り締まりに不相応な時間を当てることは、会社のコンプライアンス・プログラムが効果的でないということを示すものです。 ハイリスク国の政府機関との5,000万ドルの契約は、控え目な日常的な贈答・接待よりもさらなる精査を必要とします。同様に、リスク要因に関係なく、すべての第三者代理店に同一のデューデリジェンスを実施することは、往々にして逆効果であり、最大のリスクを及ぼすそのような第三者から注意およびリソースをそらすことになります。DOJ および SECは、たとえそのコンプライアンス・プログラムが低リスク領域での違反を防止できないとしても、包括的かつリスクに基づくコンプライアンス・プログラムを実施する会社に対しては有意義なクレジットを与えます。なぜならより大きな注意とリソースがハイリスク領域に当てられているからです。逆に、取引の規模・リスク相応レベルのデューデリジェンスを実施しなかったという理由で、経済的に重要でハイリスクな取引でのFCPA違反を防止できなかった会社は、同社のコンプライアンス・プログラムの質・有効性に基づき、信用度を下げる可能性があります。 会社のFCPA違反の増加を受けて、ビジネスではデューデリジェンスおよび定期的な内部監査を含むコンプライアンス手順の増強を検討する必要があります。 適切なデューデリジェンスの程度は、事実に特有であり、業種・国・規模・取引の性質・第三者の補償方法および金額によって変わってきます。検討すべき要因には、国・業界のセクター・ビジネスチャンス・潜在的なビジネスパートナー・政府の関与の程度・政府の規制・監督の金額・および商務を行う際の通関・出入国管理事務所への接触などが例として挙げられます。会社のコンプライアンス・プログラムを評価する際、DOJおよびSECは、会社が、直面している特定のリスクを分析し対処しているかどうか、また当該リスクに対してどの程度の分析・対処を行っているかという点を考慮にいれています。研修および継続的なアドバイス
コンプライアンス・プログラムは会社全体への伝達がなければうまく機能しません。従って、DOJおよびSECは、会社がすべての取締役・役員・関連のある社員および該当する場合は代理店・ビジネスパートナー等に対する定期的な研修・認証を通して、関連する方針・手続きの組織全体への伝達を確実にする対策を講じたか否かを評価することになります。例えば、多くの大手企業は、様々な間隔でウェブベースと対面式をミックスした研修を実施しています。そのような研修は通常会社の方針・手続き・適用法に関する教育・実際のシナリオに対処する実用的アドバイスおよびケーススタディをカバーしています。しかしながら、会社の研修実施方法の選択の仕方にかかわらず、ターゲット・オーディエンスに適切に提示されなければなりません。またそれには現地での言語での研修の提供と研修の資料を含みます。例えば、会社は遭遇するかもしれない状況に類似した仮想の、あるいは見本になるような状況を使って、異なるタイプの研修を同社の販売員および経理担当者に提供したいと考えるかもしれません。会社の研修プログラムの存在・範囲に加えて、会社は特定の会社の規模・複雑さに応じた適切な対策を構築し、会社の倫理およびコンプライアンス・プログラム順守に関する、緊急に必要される際も含むガイダンスまたアドバイスを提供するべきです。そのような対策はコンプライアンス・プログラムが会社の全レベルでの適切な理解および順守を保証する一助となります。インセンティブおよび懲戒処分
組織全体のコンプライアンス・プログラムの設計・実施に対する評価に加えて、当該プログラムの執行はその有効性には基本となるものです。コンプライアンス・プログラムは役員室から備品室まで適用されるべきであり、すべての人に行き渡っていなければなりません。ゆえに、DOJ およびSECは、コンプライアンス・プログラム執行の際、会社が適切かつ明確な規律手順を有しているか、それら手順は確実かつ即座に適用されているか、また違反に相応の手順であるかという点を検討します。多くの会社は、社内に規律行動を周知することは、現地法の下で該当する場合、重要な抑止効果があると理解しており、倫理に反した違法行為は、迅速かつ確実な結果を招くことを示しています。DOJおよびSECは積極的なインセンティブもまた従順な行動につながることを認識しています。このようなインセンティブは、社員の評価・昇進、会社のコンプライアンス・プログラムの改良・策定に対する褒賞および倫理的なコンプライアンス・リーダーシップに対する褒賞のようなたくさんの形式をとることが可能です。例えば、コンプライアンスが管理職の日々の懸念事項の不可欠な一部になるよう、コンプライアンス順守を管理職のボーナスの重要な測定基準にしている組織もあります。会社によっては、報奨金以外に、コンプライアンス専門家および内部監査スタッフを評価することで、組織内のコンプライアンスを強調しています。他にも、社内コンプライアンス組織での仕事を従業員のキャリアアップにつなげている会社などがあります。 例えばSECは、会社が倫理的かつ合法的な行動をとるインセンティブを活用することを奨励しています。 同様に昇進・報酬・評価プロセスの誠実で倫理的なコンプライアンス・パートを作ります。 結局、「正しいことをする」ことが優先事項であると伝える最も効果的な方法は、それに報いることです。逆に、仮に従業員が、報酬・キャリアアップに関しては、何より大切なことは短期的に利益を出すことであり、そのために倫理的な行動がとれなくても仕方がない、と思い込むように誘導されたとすれば、彼らはその対策に合わせて行動するでしょう。異業種の例を挙げれば、大学のフットボールの監督はチームのプレーヤーの卒業率は重要だと言われていても、違う見方をすれば、自分の契約更新が一番気になる点であり、勝敗の記録によって解雇が決まるかもしれないことを知っています。 どのような規律のスキームまたはインセンティブの可能性を会社が採用することを決定しても、DOJ および SEC はそれらが適切にかつ一貫性をもって組織全体に適用されるかどうかを検討します。コンプライアンスの上に立つ幹部も、コンプライアンスの下にいる従業員もいません。また組織内で、正当な理由があれば、重要人物であるがあまり懲戒処分にできないとみなされている人物はいません。善い行為に報いることおよび悪い行為に制裁を与えることで組織全体のコンプライアンスと倫理の文化が強化されます。第三者デューデリジェンスおよび支払い
DOJおよびSECのFCPA 執行行為は、通常、代理店・コンサルタントおよび販売店を含む第三者が、国際的な商取引において外国政府職員への賄賂の支払いを隠蔽するために利用されることを明示しています。リスクベースのデューデリジェンスは第三者にとって特に大切であり、会社のコンプライアンス・プログラムの有効性を評価する際にDOJおよびSECが検討するものでもあります。適切なデューデリジェンスの程度は、業界・国・取引の規模・性質および第三者との歴史的関係に基づき変わるかもしれませんが、指針の中には常に適用できるものがあります。第一に、リスクベースのデューデリジェンスの一環として、会社は第三者のビジネスの評判およびもしあるとすれば、外国政府職員との関係を含む第三者パートナーの資格および提携を理解しておくべきです。精査の程度は警告が浮上するにつれ増強させるべきです。 第二に、会社は取引に第三者を含むビジネスの合理性を理解するべきです。とりわけ、会社は第三者の役割および必要性を理解し、契約条件が実施されるサービスを具体的に説明していることを保証すべきです。追加的要因には、支払い条件および当該支払い条件の業界内・国内の一般的な条件との比較、および第三者のビジネスへの導入のタイミングなどが含まれます。さらに会社は、第三者が、支払いが発生している仕事を実際に行っているか・その報酬は提供される仕事に見合っているかという点について確認および立証したいと考えるかもしれません。第三に、会社は 何らかの形で第三者関係の進行中のモニタリングを引き受けるべきです。必要に応じて、これには定期的にデューデリジェンスを更新すること・監査の権利を行使すること・ 定期的な研修を提供することおよび第三者による年に一度のコンプライアンス認証を要求することなどが含まれます。会社が行う第三者へのデューデリジェンスに加えて、DOJおよびSECは、会社が第三者に社内コンプライアンス・プログラムおよび倫理的かつ合法的なビジネス慣行へのコミットメントを知らせているか、また必要に応じて第三者から認証を通して言質を求めたか、その他相互コミットメントを知らせているかなどについても評価を行います。これらは第三者リスクを低減する有意義な方法になり得ます。機密報告および内部調査
効果的なコンプライアンス・プログラムには、組織の従業員などに対し、機密の取り扱いとされ、報復の懸念なく、会社の方針に対する疑わしいあるいは実際に行われた不正・違反を報告するメカニズムが含まれています。例えば会社は、匿名でのホットラインもしくはオンブズマンを採用していることがあります。さらに、申し立てがあると、会社は効率的で信頼性のある、適正に資金提供されたプロセスを構築し、申し立ての調査および懲戒処分・改善策を講じた会社の責任を立証しなければなりません。 会社は報告された違反・結果として生じた調査の結果から「学んだ教訓」を生かして、内部統制およびコンプライアンス・プログラムの更新、また必要に応じて将来的な研修を当該問題へ集中させることを検討する必要があると考えるでしょう。継続的な改善: 定期的な検査および再検討
最後になりますが、よいコンプライアンス・プログラムは常に進化するべきです。会社のビジネスは時と共に変化します。会社運営の環境・顧客の性質・行動を統治する法律および業界の基準もまた変化します。さらに、ただ書類の上だけでなく実際に順守されているコンプライアンス・プログラムは必然的にコンプライアンスの弱点を明らかにし、強化を必要とします。ゆえに、DOJ およびSEC は会社が定期的に自社のコンプライアンス・プログラムを再検討・改善しているかどうかを評価し、プログラムが陳腐化することを許可していません。調査によると、働く会社がFCPAに従っている法務顧問の64%が自社のFCPA研修およびコンプライアンス・プログラムには改善の余地があると話しています。組織はその統制を再検討・検査するために時間をかけ、潜在的な弱点およびリスク領域について批判的に考えるべきです。例えば、会社によっては従業員の調査に着手し、自社のコンプライアンス文化および内部統制の強さの測定や最善の実践・新たなリスク領域の検出を行っています。書類上の統制が実際にうまく機能しているか確かめるために、監査対象とともに内部統制を定期的に検査している会社もあります。DOJおよびSECは、問題が後から発見された場合、持続可能なコンプライアンス・プログラムを作成する思慮深い取り組みに対して、有意義なクレジットを与えます。同様に、問題が起こる前に積極的な評価に取り掛かることで、連邦量刑ガイドランの下での適用罰則範囲を減じることが可能になります。積極的な評価の性質・頻度は組織の規模・複雑さに応じて変わりますが、そのような取り組みの裏にある考えは同じです。それは継続的な改善と持続性なのです。合併買収:取得前のデューデリジェンスおよび取得後の統合
FCPAに照らして、合併買にはリスクと機会のどちらも伴います。 合併あるいは買収に先立ち十分な FCPA デューデリジェンスを実施していない会社は、法的リスク・ビジネスリスクの両方に直面する可能性があります。おそらく最も一般的に、不十分なデューデリジェンスでは賄賂の流れを継続させてしまうことになります―民事・刑事責任のみならず、付随してビジネスの収益性および評判へ傷がつきます。対照的に、買収対象に対し効果的なデューデリジェンスを実施している会社は、各対象の価値をさらに正確に評価することができ、当該対象が負担する賄賂のコストの交渉をすることが可能になります。さらに、そのような行動はDOJおよびSECに対し、コンプライアンスへの会社のコミットメントを明示し、また執行措置の可能性を評価する際考慮に入れられます。例えば、DOJおよびSECは、特に発行人がデューデリジェンスの一部で取得した会社の腐敗を公表した際、執行措置をとることを拒否し、当該腐敗は自発的に政府に開示されたこと確実にし、調査に協力し、取得された会社をコンプライアンス・プログラムおよび内部統制に盛り込みました。一方、SECは取得された会社に対し対策を講じ、DOJは取得された会社の子会社に対して対策を講じました。取得前のデューデリジェンスが可能でない際には、DOJは手続きを記述しています。 意見手続きリリースNo. 08-02 に含まれており、取得後のFCPAのデューデリジェンス実施を選択した場合、それでもなお報われるのはどの会社なのかという点に従って記述しています。しかしながら、FCPAのデューデリジェンスは普通合併買収に対するコンプライアンス・プロセスの単なる一部にすぎません。DOJおよびSECは取得する側の会社が迅速に取得した会社を、コンプライアンス・プログラムも含めた内部統制に盛り込んだかという点を評価します。会社は新入社員の研修、会社の基準の下での第三者の再評価、および必要に応じて、新規ビジネスユニットに関する監査の実施を検討しなければなりません。例えば、ジョイントベンチャーの過半数持分取得前にカリフォルニア拠点の発行人によって実施されたデューデリジェンスの結果、同発行人はビジネス取得のための賄賂があったことを知りました。しかしながら、同発行人は「セールスの原動力を抑止して販売員を混乱させる」ことのないように内部統制を「半ば」実施しただけでした。 その結果不適切な支払いは継続して行われ、発行人にはFCPAの内部統制および会計帳簿規定に違反した責任が課されました。FCPA Guide
Source editions and subsequent materials
Sources checked: October 11, 2026 (editions and publication status listed below).
The text below reproduces the corporate compliance discussion in the first edition of the FCPA Resource Guide (2012). DOJ and SEC published the second edition in July 2020, and DOJ published a FEPA addendum on December 13, 2024. For current practice, consult the second edition together with subsequent enforcement policies.
- FCPA Resource Guide, Second Edition (July 2020), and FEPA addendum (December 2024)
- Evaluation of Corporate Compliance Programs (September 2024)
- FCPA Investigations and Enforcement Guidelines (June 9, 2025)
- DOJ policy materials, including the Corporate Enforcement and Voluntary Self-Disclosure Policy (March 2026)
The factor counts and survey data in the historical text reflect the first edition. Check the primary sources and applicable law when assessing current enforcement policy or a specific matter.